ポルトガル

ポルトガルワイン

ポルトガルと聞くと、日本ではワインに馴染みがないように思う人が多いのではないでしょうか?
実はヨーロッパ内では古くからワイン造りに注力してきた国として有名で、その品種や味にも定評があります。
ポルトガルワインといったら、日本でも流行した甘みたっぷりの「ポートワイン」を思い浮かべる方が多いと思います。
ポートワインは18世紀にポルトガルで生まれ、その親しみやすさから日本の酒店でよくみかけるようになったワインです。
17世紀にはマデイラワインがポルトガルで誕生しましたが、これらはスペインのシェリーと並んで世界三大酒精強化ワインと呼ばれています。
近年では、その他のワインも品質を上げ、気候や緯度も近いことから、スペインのワインと似ている傾向があり、赤ワインが中心に生産されており 注目を集めています。
樽での熟成を控えて深紅の色合いと果実の風味が残った状態で瓶詰めする“ルビースタイル”と、 異なる熟成期間のワインをブレンドし、褐色が特長的な“トゥ二―スタイル”があり、前者の方が一般的です。
赤が特に有名ですが、白のポートもロゼも生産されていて、熟成期間も2,3年の短いものから長いものでは40年モノもあるようです。
ポルトガルから種子島に鉄砲が伝来した際に、ポートワインも日本初上陸し、 初めてポートワインを飲んだ日本人は当時の武将、織田信長だという説が残っています。

世界初の原産地呼称管理法

実は、ポルトガルは世界で初めて原産地呼称管理法を制定した国です。
1987年以降はEUに加盟し、他国同様産地限定高級ワインと、テーブルワインの2種類が制定されましたので、 現在では以下の4種類に分けられています

  • Vinho de mesa(ヴィニョ・デ・メザ)
    産地限定高級ワイン(VQPRD)以外のワインで、産地名の表示はないです。(テーブルワイン)
  • Vinho Regional(ヴィニョ・レジョナル)
    指定された8地域とサブの5地域があり、生産地域をラベルに表示することができます。(生産地域表示ワイン)
  • IPR(インディカソン・デ・プロヴェニエンシア・レギュルメンターダ)
    産地表示上質ワインです。IPRに指定された地域は29あります。。(産地表示上質ワイン)
  • DOC(デノミナシオン・デ・ オリヘン・コントロラーダ)
    DOCに指定された地域は19(そのうちドウロだけは酒精強化ワインのポートとテーブルワインがあるので20DOC)あります。
    (原産地呼称統制ワイン)

主な生産地域

ドウロ川の流域のポルトを中心とした一帯が一番の産地です。
また次いで、ダン川の周辺でも多くの赤ワインが醸造され、有名なDOP(DOC)は、Vinho Verde(ヴィーニョ・ヴェルデ)、 Dão(ダン)、そして何といってもPorto(ポート)です。
もうひとつポルトガルが世界に誇るマディラ酒は、首都リスボンから約1000km南西に位置するマディラ島が産地です。
歴史的には、マディラが北大西洋航路に欠かすことのできない寄港地となったことから、 ブドウ栽培が始まり、ワイン造りが始まったと言われています。

主要ブドウ品種

ポルトガルでの主なブドウ品種を紹介したいと思います。

  • アヴェッソ Avesso ヴィーニョ・ヴェルデの主要品種で、ヴィーニョ・ヴェルデ南部で栽培され、薫り高く、果実味が強く濃厚な味わいのワインを生み出します。
    アヴェッソ種で造るワインは、は緑がかった淡い黄色をしており、オレンジやピーチのアロマを持っており、 デリケートでかすかな複雑性をもち、ほのかな酸味が感じられるフルーティなフレーバーが心地よく調和するフルボディのワインを生み出しますと 言われております。
  • エンクルザード Encruzado ダン地方で最も一般的な白ワイン品種で、収穫される量は少ないのですが、優れたワイン品種として定評があります。
    酸味と果実味のバランスがとてもよく、長く心地よい余韻を楽しめるワインを生み出すと言われております。
  • ローレイロ Loureiro 薫り高く濃厚で適度な酸を持ち、その独特な芳香は「月桂樹の香り」と表現されております。
    ヴィーニョ・ヴェルデ全域とスペイン北西部で生産量が増加している良質な品種と評価されています。
  • トウリガナショナル Touriga Nacional ポルトガルを代表する黒ブドウ品種です。
    ポートワイン用のブドウとしては最も使用されている品種で、ポルトガル北部、 特にドウロ地方やダン地方(を中心に栽培され、一本の樹から収穫できるブドウが少ないため、 深い色の非常にタンニンの多い凝縮したワインとなります
  • バガ Baga バイラーダ地方の赤ワインの90%を産する主要品種です。
    厚い果皮が特徴で、濃い色合いで高いレベルのタンニンと酸をワインにもたらし、 優れたものは、北イタリアのネッビオーロ種のイメージに近く、 長期熟成によりピノ・ノワールに似た風合いを持つといわれております。
  • アラゴネス Aragonez スペインのテンプラニーリョと同じ品種です。
    滑らかな果実味が特徴で、洗練されたしなやかな味わいを楽しむことができ、 トウリガナショナルという品種と掛け合わせ、濃厚でパワフルな味わい、滑らかさと気品を与える役割を担っています。