ドイツ

ドイツワインの特徴

ドイツは世界でも稀なワインの国かもしれません。
世界中で赤ワインがもてはやされている現在において白ワインが生産量の半数以上を占める独特のスタイルを堅持する白ワイン王国なのです。
その最大の魅力は、世界一美しいとも評される酸味と口当たりの良さにあり、 冷涼な気候のドイツでは果実がゆっくりと熟すため、綺麗な酸味を備えたワインが出来上がります。
その酸味と果実の甘みの絶妙なバランスにより、口当たりが非常に良く感じられる点が人気の一因でもあります。

ドイツワインの公的な等級は、主にそのワインの産地と糖度によって分けられており、
ドイツ国内の定められた地域で栽培されたブドウのみが対象となっています。
複数の指定地域のブドウによって産まれたワインを混ぜたワインは基本的にドイツ国内のみで消費され、海外へ出回ることはほぼありません。
ですので、「ドイツ人の指すドイツワインと、日本人が知っているドイツワイン全く別物」と 言われてしまうほど、まだまだその魅力が知られていないのが現状です。
実はドイツで生産されているワインの多く(約57%)は「辛口」で、その大部分が国内消費されています。

しかし、やはり注目すべきは「甘口の白ワイン」で、甘口といってもタイプは多彩で、
ほのかな甘口から貴腐ワインに代表され、うっとりするような極甘口まで世界でも類を見ないバラエティに富んだラインナップを誇ります。
もしかしたら、日本人の舌に最もフィットするのが、ドイツワインなのかも知れません。

その代表的なワインとして、
ドイツのスパークリングワインのゼクト(Sekt)
シャンパーニュ地方よりも高緯度で標高が高い非常に冷涼な気候と、太古からあらゆる有機物が堆積した土壌を活かし、 高品質なスパークリングワインが多数生産されています。

アイスワイン(Eiswein)
収獲を遅らせ、凍ったぶどうを収獲し、そのままブドウを圧搾して造るワインです。
水分が凍っているため濃縮したブドウのエキスだけを得ることができ、極甘口ワインが造られます。

ドイツワインの品質等級

生産地域の範囲によって格付けがなされるドイツのワイン法。
最上級のプレディカーツヴァインは更に糖度や熟成期間により、6つの階級に分かれます。



また、QbA(クーベーアー)という等級もありますが、最低糖度(エクスレ度)は51~72度で、アルコール度数が7%のものです。
QbA(クーベーアー)は以下13地域に限定され、1つの地域で収穫されたブドウをから作られたワインです。

  • アール(Ahr)
  • モーゼル(Mosel)
  • ナーエ(Nahe)
  • ラインヘッセン(Rheinhessen)
  • ファルツ(Pfalz)
  • ミッテルライン(Mittelrhein)
  • ラインガウ(Rheingau)
  • フランケン(Franken)
  • ヘッシッシェ・ベルクシュトラーセ(Hessische Bergstrase)
  • ヴュルテンベルク(Wurttemberg)
  • バーデン(Baden)
  • ザーレ・ウンストルート(Saale-Unstrut)
  • ザクセン(Sachsen)

辛口の表記

ドイツワインにも、半辛口~辛口を示すものとして、次の5つの表記があります。

Classic(クラシック)
QbAの最低エクスレ度よりも高いエクスレ度(+8°Oe)が求められ、最低アルコール度数12%(モーゼルでは例外的に11.5%)以上で、 残糖は総酸量の2倍までで最高でも15g/lまで。また各産地に伝統的な品種を使用することと規定されています。
エチケットにはブドウ品種名とベライヒが記載可能です。
Selection(セレクション)
クラシックの上級にあたる辛口ワインです。
アウスレーゼの最低エクスレ度が求められ、最低アルコール度数12.2%以上で、残糖は9g/lまで(リースリングによるワインのみ例外で、残糖は総酸量の1.5倍までで最高でも12g/lまで)。 収穫量は60hl/haまでで、収穫は手摘みに限定されています。
また各産地に伝統的な品種を使用することと規定されており、エチケットにはブドウ品種名と単一畑の表示が必須となっています。
Feinhelb(ファインヘルプ)
糖分を残し、甘さも少々感じられる半辛口
残糖や総酸度の規定はなく、造り手の意図によってつけられています。
Halbtrocken(ハルプトロッケン)
最高残糖分18g/l以下の辛口ワイン
実際には、酸度によって残糖分が規定されています。
Trocken(トロッケン)
最高残糖分9g/l以下の極辛口ワイン
実際には、酸度によって残糖分が規定されています。
Classic,Selectionは、2000年ヴィンテージから導入された新しい表記で、食事と合わせやすいスタイルのワインとされています。
果汁糖度による等級との併記は認められておらず、それぞれに定められたロゴがエチケット(ラベル)に表記されており、
従来の果汁糖度による等級ではQbAに位置するワインとなっています。

代表的な品種

リースリング(Riesling)
ドイツを代表する白ブドウ品種であり、豊かな酸と繊細で上品な香りが特徴
辛口から甘口まで幅広い白ワインを造ることができます。
シルヴァーナ(Silvaner)
フランケン地方などでよく栽培されている白ブドウ品種
個性が控えめでニュートラルな味わいのワインを生み出します。
シュペート・ブルグンダー(Spätburgunder)
ピノ・ノワール種のこと。主にラインガウで生産されています。